校長あいさつ

蓮田松韻高校のホームページをご覧いただきまして、ありがとうございます。

平成22年に開校した本校は、校是「松風水月」及び校訓「誠実・挑戦・感謝」の精神で、自ら未来を切り拓く力を持ち、心豊かな生徒の育成を目指しています。おかげさまで16年目を迎えました。

蓮田松韻高校は「夢に向かってチャレンジし、新しい自分に出会える学校」です。また市内唯一の県立高校として、地域の皆様の期待に応え、様々な教育ニーズに対応しています。

本校の単位制は、進路希望や興味・関心に応じて必要な科目や好きな科目を選んで学ぶことが出来ます。生徒の「学びたい」という意欲を引き出し、基礎基本の内容から各種検定試験・大学受験対策・就職試験対応までの幅広い内容が学べます。

中学生の皆さん、楽しい仲間、優しい先輩、面倒見の良い先生方と一緒に、新しい高校生活の第一歩を踏み出しましょう。一緒に成長しましょう。

地域の皆さん、どうぞ本校へ足を運んでください。学校行事を中心に、様々な教育活動で生徒達が躍動する様子を、是非ご覧になってください。

 

埼玉県立蓮田松韻高等学校長  鈴木 紀幸

 

 

校長室より

校長室より

華道部の生け花 ~感性と技で季節を表現~

本校華道部の先生と生徒の皆さんが、季節の花を使った生け花を届けてくれました。

作品は現在、来賓用の玄関と校長室に飾られており、空間を華やかに彩ってくれています。丁年に花と向き合いながら作品を仕上げる様子は、静かな集中力と感性が感じられます。

華道部では伝統文化である「いけばな」を学びながら、花を通して季節を感じ表現する力を育んでいます。本校には、こうした文科系の部活動も充実しており「好き」や「興味」を広げる場がたくさんあります。中学生の皆さんも、自分らしく輝ける場所を見つけてみませんか?

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まが玉作り体験

3年次 選択科目「日本史探究」の授業において、県立さきたま史跡の博物館から講師を招聘して、古代の装身具である『まが玉』作り体験教室を実施しました。

古代人の技術や感性に触れながら、石を削り、磨き、世界に一つだけのオリジナルまが玉を完成させました。

 

生徒たちは、実際に手を動かしながら歴史を学ぶことで、教科書だけでは得られない理解と興味を深めることができました。『作ることの難しさ』や『物を大切にする心』にも気づく貴重な機会となりました。

 

蓮田松韻高校では、今後も生徒の探究心を育む体験的な学びを取り入れながら、学習効果を高めていきます。

       

 

 

 

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おにぎり

昼休みに、3年生の生徒たちが「おにぎり」を持ってきてくれました。

3年生の選択科目 「調理探究」の授業で炊き込みご飯を作ったとのことです。

ほくほくと炊き上がったご飯に、春の味覚・タケノコが入っていました。

タケノコはシャキシャキとした歯ごたえと、ほんのりとした甘さが感じられました。

持ってきてくれた生徒たちの笑顔と優しさも相まってとても美味しくいただきました。

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令和7年度第16回入学式式辞

厳しい冬の寒さを耐え抜き、桜の花が誇らしげに咲き誇るこの佳き日に、

蓮田市 環境経済部長 初野 尚久 様、

蓮田市教育委員会 学校教育課 篠田 直輝 様、

本校PTA会長 中村 卓 様をはじめ、

多くのご来賓の皆様方、並びに、新入生の保護者の皆様方のご臨席を賜り、埼玉県立蓮田松韻高等学校 第十六回入学式を挙行できますことは、本校関係者一同大きな喜びでございます。

ご臨席をいただきました皆様に、厚く御礼を申し上げます。

 

ただ今、入学を許可いたしました160名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。

在校生、教職員一同、皆さんを心から歓迎いたします。

 

さて、皆さんには、これからの高校生活を送る上で、大切にしていただきたい三つの言葉を贈ります。

第一は、「誠実」です。

誠実とは、他者に対しても、そして自らに対しても、正直であるということ。真摯な姿勢は、やがて信頼を生み、それは皆さんの大きな力となって返ってまいります。

誠実であるということは、何よりも強さであり、美しさでもあります。

 

第二は、「挑戦」です。

困難を恐れず、未知なるものに立ち向かう勇気を持ってください。

大リーグで活躍する大谷翔平選手は、「成功するかどうかよりも、どれだけ準備できるかがすべて。」と語っています。

結果のみにとらわれず、日々の努力と誠実な準備こそが、未来を切り拓く礎となります。

挑戦を続ける姿勢が、皆さんを確かな成長へと導いてくれることでしょう。

 

 第三は、「感謝」です。

今ここに立てるのは、家族をはじめ、皆さんを支えてくださる多くの方々のおかげです。

その支えへの感謝の気持ちを、忘れないでください。

「ありがとう」の一言は、人の心をつなぎ、自分自身の心をも豊かにしてくれます。

  

「誠実」に生き、「挑戦」を恐れず、「感謝」を胸に抱きながら、三年間の歩みを進めてください。

皆さんのこれからの成長と飛躍を、心から楽しみにしております。

 

また、保護者の皆様におかれましては、お子様のご入学、心よりお祝い申し上げます。

新入生の皆さんは、これからの三年間で十八歳を迎え、「成年」として社会の一員となります。その準備として、

3年間は責任と自覚が求められる大きな成長の時期です。

 本校では、学力の向上はもとより「誠実に生きる姿勢」や「社会性」を育み、自立した大人へと成長することを

目指しております。そのために教職員一同、熱意とチームワークをもって、一人ひとりと真摯に向き合い、それぞれの成長と進路の実現に向けて、全力で支援してまいります。

 ご家庭におかれましても、学校と手を携え、温かく見守り、時には厳しく支えていただくことが、お子様の健やかな成長には欠かせません。

生徒一人ひとりの、より良い未来のために、本校の教育活動にご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 

結びに、本日ご臨席を賜りました皆様のご健勝とご多幸、そして新入生の皆さんの高校生活が実り多きものと

なりますよう、心より祈念申し上げ式辞といたします。

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令和7年度 第1学期始業式式辞

 皆さん、おはようございます。

 本日、こうして蓮田松韻高校の皆さんと共に新年度を迎えられることを、とてもうれしく思います。

 今年度より、本校の校長として着任いたしました鈴木 紀幸です。

 これからの学校生活の中で、皆さんと交流し、共に成長していけることを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 さて、今日は3つの柱でお話をします。

一つ目は、桜が見守る新たなスタートについて

二つ目は、挑戦することについて

三つ目は、チームワークについて

 

  一つ目の新たなスタートについてです。

 本日の始業式を迎えるにあたっては、学校の桜が美しく咲き誇り、新年度の門出を祝うかのように迎えてくれています。

 桜は、冬の間は、目には見えないところでしっかりと根を張り、じっくりと栄養を蓄え、着実に力をつけ、長い冬の寒さに耐え抜き、春になると全力で花を咲かせています。

 その姿には、諦めずに努力を続けることで、いつか必ず花開くことを

教えてくれているようです。新年度、新たな気持ちでスタートしましょう。

 

  二つ目は、挑戦することについてです。

 本校の校訓の一つに「挑戦」という言葉があります。ミッキーマウスを中心に私たちにたくさんの夢や魔法を届けてくれたウォルト・ディズニーさんは、「すべての夢は挑戦から始まる。夢をかなえるためには、挑戦し続けることが必要だ」と語っています。

 挑戦には、必ず壁が立ちはだかります。しかし、その壁を乗り越えることができれば、大きな成長を遂げることができます。失敗しても、それを踏み台にして立ち上がり、挑戦し続けることで成功へとつなげられるのです。諦めたら試合終了ですよ。

 

 三つ目は、チームワークについてです。

 学校生活は、生徒一人一人が主役ですが、それと同時に、仲間とのつながりの中で成り立っています。

本校の教職員は、皆さんが安心して学び、挑戦を続けていける環境を作るために、とても努力されていると感じています。挑戦を続ける中で、一人では挫けてしまいそうな時もあるでしょう。

 そんな時に頼りになるのが、仲間や身近にいる先生方、ご家族といった、皆さん一人一人を中心にして集まっているサポーターです。このチームは、皆さん一人一人のために集まっているチームです。

 共に切磋琢磨しながら、それぞれの目標に向かって進んでいきましょう。

 

 最後に、令和7年度が皆さんにとって充実したものとなることを願い、私の好きな言葉を送ります。

「何も咲かない寒い日は 下へ下へと根を伸ばせ やがて大きな花が咲く」(元三洋電機副社長、後藤清一氏著書『リーダーズノート』より)

 辛くなった時には、この言葉を思い出してみてください。来年の今頃には、また満開の桜が見られます。

 その時に、桜に負けないくらい美しく誇らしげに花を咲かせている皆さんの姿を思い描きながら、今年度、共に頑張りましょう。

 

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着任のご挨拶

 今年度、本校の校長に着任いたしました 鈴木 紀幸と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、本校は、校訓である「誠実・挑戦・感謝」のもと、一人ひとりの可能性を信じ、心豊かでたくましい人間力を育む教育を実践しています。私はこれまでの教育現場での経験を生かし、生徒たちの「今」と「未来」に真摯に向き合いながら、教職員と力を合わせて、より魅力ある学校づくりに努めてまいります。

 また、保護者の皆さま、地域の皆さまと手を取り合いながら、「信頼される学校」「地域に愛される学校」を目指し、開かれた学校経営を進めてまいります。

 生徒の皆さんには、これからの日々の学びや出会いを通して、自分の可能性を信じ、「挑戦」することを恐れずに歩んでほしいと願っています。そして、その歩みの中で「感謝」の心を忘れず、仲間と支え合いながら、かけがえのない高校生活を築いてほしいと心から願っています。

 今後とも、蓮田松韻高校へのご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

 

埼玉県立蓮田松韻高等学校

校長 鈴木 紀幸

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3学期終業式式辞

おはようございます。皆さん元気ですか?先週は雪も降りましたが、ここ数日は春らしくなって暖かくなりましたね。花粉症の人は大変なのかもしれません、しっかりケアをしてください。

今日は3月24日、令和6年度3学期の終業式です。先日の卒業式では、13期生95名の先輩が本校から旅立っていきました。とても厳粛な素晴らしい卒業式でした。ここにいる1・2年次の皆さんもとても立派な態度で、校長としてとても誇らしく思いますし、ご来賓の方々に沢山のお褒めの言葉を頂きました。改めてお礼を言います。本当にありがとう。先週18日には新たに迎える16期生の入学説明会も終わりました。4月8日の入学式では新たに160名の後輩達が入学してきます。全校生徒数は400名弱となり、今年度よりもさらに多い人数になります。

さて皆さん、新2年・新3年になる準備は出来ていますか?明日から春休みですが、ぼんやり過ごしてしまうと、2週間はあっという間に過ぎます。色々な事が出遅れないように、まずは今日受け取る通知票を見て、この1年間をしっかり振り返ってください。遅刻欠席が多かった人は、生活習慣を見直してください。成績が今一つ納得できないと言う人は、春休み中も勉強を続けた方が良いと思います。宿題テストで結果を出しましょう。有効に時間を使ってください。すぐに動き出しましょう

新3年生は、とにかく進路研究と実際に準備を進めてください。
先日進路行事で3年0学期と話しましたが、春休みは本当に貴重な期間です。進学希望者は、実際に大学や専門学校を見に行きましょう。先生方から見ると「それは難しいんじゃないか」と思われるような、ある意味挑戦と言えるような難関校を選んでもかまいません。その学校に本当に入りたいと思うなら、どんどん行動すべきです。一般受験で入るつもりで勉強した方が良いのです。これからの数か月は、寝る間も惜しんで勉強すると覚悟をきめましょう。ライバルは日本中にいます、視野を拡げてください。模擬試験もどんどん受けてみましょう。それから本当に大事な事ですが、保護者の方と進学に必要なお金の話をしっかりしておきましょう。

就職希望者は、面接で話す言葉遣いをしっかり練習しましょう。毎日やらないと身に付きません。きれいな字で短い文章をたくさん書く練習も大事です。それから世の中で今起きているニュースを毎日確認しましょう。誰かに言われるのを待たないでください。本当にきちんとした社会人になりたいなら、自分から動くことです。今日からスタートしてください。

新2年生は、体力up・自主性up・読書量upを目指しましょう。
2年生はいよいよ学校の中心になります。この1年間でどこまで自分の能力を引き上げられるか、自分との戦いです。自信がないと言う人は、体力作りからスタートしましょう。ウォーキングでも縄跳びでも何でも構いません。次は自分から積極的に行動する習慣作りです。とにかく自分から何でもやってみる。失敗しても気にしないで、どんどんやりましょう。出来る事をひとうでも多く増やしたいものです。そして最後に、本をたくさん読みましょう。一回り大きな人間に成長する為に、体力・人間性・知力を伸ばすことがポイントです。今日から挑戦していきましょう。

1年間の最後の話なので、日頃私が考えていること感じていることを話します。それは「未来は君達次第、どう生きたいかによって大きく変わります」ということです。

皆さん、自分は将来どんな大人になってどんな仕事をして、どんな暮らしをしているか考えて見たことはありますか?

高校生くらいの年頃になると、自分は将来こんな風になるのかなぁと、具体的なイメージが湧いてくると思います。しかしその考えには、明確な根拠がありますか?自分のことを「こんな人物」と決めつけたりしていませんか。

私は中高生時代色々な事に失敗して悩み、本当に苦しい経験をしました。陸上部の部長になった中2の頃、良い成績を収めた直後に部員がバラバラになりひどい状態になりました。指導者のいない中で半年くらい自分を責め続け、葛藤が続きました。その後体操部の先生が顧問を引き受けてくれ、助けて頂き、元の状態に戻ることが出来ました。高2の頃は、将来への不安、足と肩の怪我、失恋などが原因で1年くらい沈んでいました。高3になり多くの先生方から進学と教師への道を応援して頂き、前に進むことが出来ました。教師になっても挑戦と失敗を何度となく繰り返しましたが、上司・先輩・後輩・友人・家族など沢山の人がいて、私を支えてくれたおかげで、現在に至っています。

「あの時教師になることをあきらめずに本当に良かった」と感じていますし
「校長として松韻高校の生徒達に出会えて幸せだった」と思っています。

皆さんにも秘められた素晴らしい力や、人生の大きなチャンスは同じように巡ってきます。必ずその時は来ます。大事な事は、自分はどう生きたいかだと思います。自分自身としっかり向き合って考えてみてください。

大人になっても成長を続ける人の共通点は…
真面目 謙虚 努力家 協調性がある 責任感が強い 嘘や隠し事をしない
他にもいろいろな要素があるとは思いますが、肝心なのは「立派な社会人として何事にも責任をもって最後までやり遂げられる」かどうかです。これは年齢や経験だけで自然と身に付く訳ではありません。要するにその人がどうありたいのか、どう生きたいか、という人生観に関わる内容です。簡単に言えば、今現在を未来に向かって一生懸命に生きているかということです。長く生きていれば価値観や考え方は変化していきます。しかし今日よりも明日、明日よりも明後日を良くするために出来る事は沢山あります。出来る事に精一杯打ち込むことです。最後は君達次第です。

イメージしてください。
  期待され、応援され、向上心を持って前を向いて生きてゆくのか
  迷惑がられ、心配され、成り行きまかせでうつむいて過ごすのか

勇気をもって未来への一歩を踏み出しましょう!

  人生はたった一度きりです

    同じ生きるなら自分の可能性を信じて

     後悔しない今日一日を精一杯生きよう

      そして明日に向かって大きな夢を描こう

春休み中、事故に遭うことなく元気に過ごしてください。
それから今日は13:00からメディア館でスプリングコンサートがあります。
チーム松韻の仲間達を、みんなで応援して盛り上げていきましょう。

それでは4月8日は、全員が遅刻欠席をせずに始業式を迎えてください。

                                       以上

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【校長室より】欠員補充前に学校見学が出来ます。

こんにちは。

昨日の卒業式、とても素晴らしかったと感じています。
頑張った13期生95人の幸せを願っています。

さて本校の令和7年度募集ですが、まだ欠員があります。
次週受付を行い、17日に学力検査と面接を行う予定です。

出願を検討されている方は、このHPのトップページに
募集要項のPDFファイルがありますのでご覧ください。

なお本校に一度も来校されたことのない受検生の方で、
学校見学をご希望の方は10日月曜までは可能です。

ご連絡ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

【欠員補充の概要】
①募集人員 43名
②出願期間 3月11日(火)9:00~12:00 13:00~16:30 事務室窓口で受付
      3月12日(水)9:00~12:00 13:00~16:30 事務室窓口で受付
③学力検査・面接
      3月17日(月)8:50開始 学力検査は国語・数学・英語(各40分)
④合格発表 3月18日(火)9:00本校校内に掲示予定 *合格者は受検票持参で書類受領
⑤入学許可候補者説明会
      3月18日(火)14:00実施予定

 

 

 

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【校長室より】第15回卒業証書授与式式辞

 松林を吹き抜ける風と穏やかな陽射しの中に新しい春の訪れが感じられるこの佳き日に、蓮田市議会議長勝浦敦様、蓮田市内中学校の校長先生方をはじめとする多数のご来賓と保護者の皆様をお迎えして、埼玉県立蓮田松韻高等学校第十五回卒業証書授与式を挙行出来ますことは、卒業生はもとより在校生、教職員にとりましても、大きな喜びでございます。本日ご臨席を賜りました皆様方には、日頃から本校の教育活動にご理解と温かいご支援を頂いております。高いところからではありますが、心からお礼を申し上げます。

 また、先日埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故や岩手県大船渡市の山林火災では大きな被害が出ています。現在も安全な日常を取り戻すため懸命な活動が続いています。心よりお見舞いを申し上げます。

 さて、ただ今卒業証書を授与しました95名の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんは、校是「松風水月」校訓「誠実 挑戦 感謝」のもと本当によく努力を続け、今日無事に卒業の日を迎えることが出来ました。皆さんは、私が校長として初めて入学を許可して3年間本校で一緒に過ごした生徒達です。1年次の令和4年はコロナ禍で、マスク、消毒、検温など、実に制約の多い学校生活でした。体育祭・文化祭ともに限定的な実施で、楽しい中でも何かと気を遣う日々でした。2年次からは通常の生活を取り戻し、皆さんは中心的な存在として、様々な行事等で学校の良い雰囲気作りに貢献してくれました。特に素晴らしかったのは沖縄への修学旅行、むら咲きむらでの各種体験や、美ら海水族館、平和学習のことを今でも鮮明に思い出します。そして3年次では進路実現に向けて、一人ひとりが真剣に自分自身と向き合い、全員が進路を決定することが出来ました。良い伝統を引き継ぎ、先輩から引き継いだ襷を後輩達へしっかり繋いでくれました。明るく挨拶が出来て、ここ一番という場面で仲間達と団結し、校歌を力一杯歌う松韻生、この良い流れはこの先も続いていくことでしょう。これまでの皆さんの努力に対して、心から大きな賞賛の拍手と感謝の気持ちを贈ります。いよいよ明日からは新生活です。13期生の皆さんは、ひとりの社会人としての生活がスタートします。もう朝のホームルームも、先生方からの指示もアドバイスもありません。この先求められるのはきちんとした社会性です。そこには責任感・コミュニケーション能力・協調性・社会的マナー・モラルなどの素質・能力が含まれます。是非責任がとれる自立した大人としての生活を始めてください。

 私からは皆さんに、二つの事をお願いします。

 その一つは、「自分が望む明るい未来を実現するために、夢を持ち、厳しい状況の中でも誠実に努力を続けて欲しい」ということです。私は蓮田松韻高校の校長として皆さんの高校3年間に関わることが出来ました。この3年間で多くの方から学校に寄せられる期待の声は、日に日に大きくなっています。それは皆さんが頑張ってきたことが、とても良く評価されたからだと思います。これから先皆さんは、それぞれの進む道で自分の描いた未来予想図を実現するために生活を続けていきます。努力を続けていけば、良い評価・役割・報酬・名声などが得られるかもしれません。しかし長い人生においては、簡単で楽な事ばかりではありません。目標が大きければ大きいほど、それに伴う苦労も多いはずです。辛い現実から逃げたくなる日が来るかもしれませんが、誰かに責任転嫁などはせず、自暴自棄にもならないでください。苦しい時でも耐えるのです。そんな時こそ本校で頑張ってきた様々な事を思い出してください。。

 幕末の志士吉田松陰は、ペリーが日米和親条約を締結しようと来日したときに、なんとアメリカの船で密航を企てたそうです。外国を排斥するためには、まず自ら相手国を見てこようと行動したことで、長州藩により牢獄に送られてしまいます。天国から地獄へ、しかし松陰は諦めませんでした。3年間で1500冊の本を読破し、囚われていた人の中から俳句や和歌が得意な人を見つけ、本来辛い場所であるはずの牢屋を楽しい場所に変えようと試みます。その後、出獄した松陰は、『松下村塾』を開き、高杉晋作や伊藤博文など数多くの偉人を輩出しています。彼は次の言葉を遺しています。

   夢なき者に理想なし 理想なき者に計画なし

   計画なき者に実行なし 実行なき者に成功なし

   故に

   夢なき者に成功なし

皆さんには、まだ自分でも気がついていない才能があると思います。それぞれが進む道で、その能力が大きく開花することを期待しています。夢を持ってください。そして努力を続けてください。

 二つ目のお願いは、「周囲に人への感謝の気持ちを忘れずに、自ら進んで人を支えてあげられる優しい大人になって欲しい」と言うことです。人生は実に予想のつかない事ばかりが起きます。嬉しく楽しい出来事もあれば、挫折や失敗を避けられないことも多いです。しかし辛い経験もいつか活かされると信じて、自分に出来ることを精一杯やりましょう。日頃から周囲の人達へ感謝の気持ちを持ち、お互いの立場を認めあい、敬うことが大事です。困っている人がいたら助けてください。恋人・家族・友人・後輩・先輩など、多くの人達と関わる場面で、誰に対しても気遣いを持って接することが出来る人は、その人自身もきっと愛されるはずです。良い行いを続けていれば、いずれ自分自身にも必ず巡ってきます。具体的に何をすればよいかわからない人は、まずは身の回りの6Sを進めてみてください。6Sとは、整理・整頓・清掃・清潔・躾(習慣)・作法のことを短く表現したもので、自動車会社のトヨタで長年使われているものです。最後のSにあたる作法については「礼儀作法を身につけ行動として実行していくこと」を指します。誰かのために何かしたいと思ったら、まずは身の回りをすっきりさせて、いつでも行動が起こせるように準備しておくのです。明るい挨拶や声掛けを、自ら行っていきましょう。進んで手を貸しましょう。労ってあげましょう。自分自身を大切にしたいのであれば、周囲の人達にもきちんとした振る舞いで接することが大事です。きっと良い方向に向かうはずですので、忘れずに心掛けて生活してください。

  いよいよ高校時代が終わります。入学・入社して三か月くらいが過ぎると、仕事や勉強が予定通りか否かが徐々に分かりはじめます。その時仮に上手く進んでいなくとも「自分には能力がない」と考えるのは早すぎます。こんな話があります。「あなたは自分の能力の何%ぐらいを使っていますか?」という質問に、100%と胸を張る人もいれば、30%と控え目に答える人もいます。しかし実際には10%程度しか使っていないそうです。私達には眠っている能力がまだ90%もあるのですから、自分は駄目だと落ち込んでしまうのは勿体ないです。自分の能力をもっとポジティブに捉えて過ごしていけば力が湧いてきます。意識を変えていきましょう。

大手電機メーカー・パナソニックの前身である松下電器の創業者、松下幸之助さんは次のように話しています。

   どうしてみんなあんなに、他人と同じことをやりたがるのだろう

   自分は自分である

   何億の人間がいても自分は自分である

   そこに自分の自信があり、誇りがある

   そしてこんな人こそが、社会の繁栄のために本当に必要なのである

チーム松韻13期生がそれぞれのステージで活躍し、社会の繁栄に貢献してくれることを願っています。自分らしさを忘れずに、明日を担う気持ちで、今日自分が出来る事に精一杯取り組んでください。そしていつかどこかで再会できるその日を楽しみにしています。

  最後になりましたが、保護者の皆様方にお祝いとお礼を申しあげます。本日はお子様のご卒業、誠におめでとうございます。お子様の健やかな成長を願って支えてこられた日々には、さぞやご苦労も多かったことでしょう。今日高校卒業の日を迎えて、大きな節目となりました。立派に成長されたお子様の姿に感慨もひとしおのことと存じます。これまで本校の教育活動にご理解と沢山のご協力をいただき、誠に有難うございました。教職員を代表して、心より感謝申し上げます。

 また本日、ご多用中の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様には重ねてお礼を申し上げ、今後とも本校の教育にますますのお力添えを賜りますようお願いを申し上げます。

 結びに、本日蓮田松韻高校から旅立つ卒業生95名の大いなる未来に幸多きことを祈念して、式辞といたします。

 

   令和七年三月七日

                                 埼玉県立蓮田松韻高等学校長 早川 光男

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【校長室より】高校受験頑張ってください

いよいよ明日は公立高校入試当日です。

受験生の皆さん全員が、本来の力を十分に発揮できれば
良いなぁと願っています。
新入生の受け入れに向けて、高校も着々と準備を進めています。
皆さんが入学してくるのを心待ちにしています。

頑張れ高校受験生、ファイトです!

(チーム松韻一同より)

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